かわら版
 積水ハウス資源循環センター及び夢工場見学
2006年1月20日 
ガラス産業連合会環境広報部会 
           
○参加メンバー 中井日出海・勝田忠男・徳矢守・西村浩・竹原徹雄・
鵜澤孝夫・三浦雅博・二田水和弘・宮本雅子
 
    ○説明/案内 ・ 積水ハウス(株)第4工場(資源循環センター)
<挨拶>総務部長 高橋秀樹様  工場長付部長 鈴木茂雄様
<説明>資源循環センターPJ 主任 田中晋様
・ 積水ハウス(株)夢工場
<説明>総務課 主任 菊池茂様
<見学会窓口>総務課 課長 多橋弘行様
 
 
    ○当日のスケジュール 会議室にて概要説明 → 資源循環センター見学 → 会議室にて質疑応答 → 夢工場見学 → ウェルカムホールにて質疑応答  
 
   
 2006年1月20日赤城おろしが吹く中、積水ハウス(株)関東工場に設置された資源循環センター及び、体験型展示施設「住まいの夢工場」を見学いたしました。
関東工場は1970年8月に同社で2番目の工場として稼働を始め、鉄骨系、木質系の工業化住宅の部材を製造し関東エリアに供給をしており、現在同社No.1の出荷量を誇っているとの事でした。
 資源循環センターでは、住宅業界初の新築施工現場施工ゼロエミッションを達成した詳しい経緯やノウハウ等について、大変貴重なお話しを伺う事ができました。

 積水ハウス(株)ではゼロエミッションの定義を「埋立しない」「単純焼却しない」の2点とし、新築施工現場での26〜27分別、資源循環センター内で再度70〜72品目に分別を徹底し、全量リサイクルを遂行しています。以前は新築施工の工程で出るごみの大半は埋立・焼却処分に回していたそうですが、環境に与える影響や埋立・焼却処分の限界を感じ、業界初の新築施工現場ゼロエミッションに向けた活動を断行したとの事でした。

 当初は、支店限定の活動であったのを、2004年9月に、メーカーが運搬・中間処理業者を介さずに自社リサイクルができる広域認定を取得し、2005年7月には遂に全新築現場でのゼロエミッションを達成されたとの事でした。

 梱包材や建材の端材は分別され、それらを資源循環センターに回収し自社内でのリサイクル、外部でのマテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ガス化溶融処理の4つの方法でリサイクルをしています。分別の徹底と回収方法の効率化が最大の課題との事でしたが、わかりやすい分別ガイドを作成し分別のためのツールの設置を始め、標準荷姿の設定、回収箱や積み方・卸し方の標準化など、分別・回収しやすい環境を整備しつつ、目的と方法を明確化する事で、現場サイドも積極的に協力してくれるようになったそうです。1日当たり約50tの回収物をその日の内に分別を完了し、翌日の午前中迄に全てリサイクル先への払出しが終了するとの事です。なお、ガス化溶融処理された材料は、路盤材などとして再生されます。資源循環センターの前でもインターロッキング材として利用されていました。

 全量リサイクルした場合のコストはそれ以前の費用より若干安くなったという事は驚きでした。今後は新築だけでなくアフターサービスにまで範囲を広げ、LCAの導入も検討していく予定だそうです。

 ガラス関係の廃棄物は、新築現場からはあまり出ないとの事でした。割れたガラスやグラスウール等はガス化溶融処理を行っているそうです。積水ハウス(株)は現時点ではリフォームや解体におけるゼロエミッションには着手されていないそうですが、今後とも引き続き情報交換をさせていただいて廃ガラス利用の可能性を追究していきたいと感じました。建築リサイクル法の施行にともなうガラスのマテリアルフローの追跡は、ガラス産業連合会の重要な課題になっています。

 続いて、「住まいの夢工場」では、耐震免震住宅体験や防犯ガラスの実験を体験させていただき、環境配慮型の最先端の住宅事情に触れることができました。時間の関係で全てを見ることは出来ませんでしたが、体験館やモデルハウスが全部で16棟あり、家を考えている方には大変参考になります。参加者全員このような家に住みたいと、気持ちを熱くしたひとときでした。

  積水ハウス(株)関東工場の皆様、いろいろとお世話になりありがとうございました。
 
 
   
   
  資源循環センター内部   70分別は手作業で
 
 
     
    ガラスのリサイクルについて  
 
   
   
  事務所棟前にて   住まいの夢工場にて